悩んでる人GPUって結局、NVIDIA一択なんですよね……?



実はNVIDIA以外にも選択肢はあります。
使いたいツールとPCの電源容量を確認しているかどうかで、選ぶGPUメーカーはまったく変わります。
VRAM容量だけを見てGPUを決めようとしていませんか。
容量だけで選ぶと、使いたいツールが対応外だったり電源(PSU)が足りなかったりします。確認を怠ると、後で買い直すはめになりかねません。
「GPUはVRAM容量で選べばいい」と思われがちですが、対応ツールの公式リストで対象外になる組み合わせもあります。
今回は、NVIDIA・AMD・Intelを対応ツールと電源要件で比較します。
- 自分が使うツールで、NVIDIA・AMD・Intelのどれが動くのか
- GPUのクラスごとに必要な電源(PSU)容量と、補助電源コネクタの形状
- 用途から逆算して、必要なVRAM容量を決める順番
各社の公式仕様と、Ollama・llama.cppの公式ドキュメントをもとに整理しました。価格には触れません。
結論から見たい方は、NVIDIA GPUの選択肢|50シリーズと40シリーズをどうぞ。
ローカルLLM GPUおすすめ|選ぶ前に確認する3つの軸


GPU選びを左右するのは、VRAM容量・対応ツール・電源という3つの軸です。
GPU選びを左右する3つの軸(VRAM・対応ツール・電源)
1つ目はVRAM容量。動かせるモデルの大きさを直接左右する軸です。2つ目は対応ツールで、使う実行ツール次第で選べるGPUベンダーが変わるためです。
3つ目は電源。GPU本体のスペックが十分でも、システム電源が足りなければ起動できないことがあります。
VRAM容量の話だけで終わりがちですが、残り2つを見落とすと購入後につまずきます。
必要VRAMの目安はモデル次第
必要なVRAM容量は、動かしたいモデルのファイルサイズと量子化方式に左右されます。
この記事ではVRAM容量の判断方法は扱わず、GPU本体の選び方に絞ります。考え方はローカルLLMの必要スペックの記事にまとめました。
先に必要VRAMのクラスを把握しておくのが、GPU選びで迷わない近道です。容量ごとに動くモデルの目安はVRAM別の早見表で一覧できます。
NVIDIA GPUの選択肢|50シリーズと40シリーズ


NVIDIAは現行の50シリーズに加え、40シリーズも現行流通中で選択肢に入る状況です。
RTX 50シリーズの現行ラインアップ
RTX 50シリーズは、VRAM8GBの5050から32GBの5090まで7製品が現行展開されています。
| GPU | VRAM | メモリ種別 | 必要システム電源 |
|---|---|---|---|
| GeForce RTX 5090 | 32GB | GDDR7 | 1000W |
| GeForce RTX 5080 | 16GB | GDDR7 | 850W |
| GeForce RTX 5070 Ti | 16GB | GDDR7 | 750W |
| GeForce RTX 5070 | 12GB | GDDR7 | 650W |
| GeForce RTX 5060 Ti | 16GB/8GB | GDDR7 | 600W |
| GeForce RTX 5060 | 8GB | GDDR7 | 550W |
| GeForce RTX 5050 | 8GB | GDDR6 | 550W |
下記は、商品名に「16GB」表記があり、VRAM16GB版と分かる製品の一例です。
※ 価格・情報は2026/9/8時点(楽天市場調べ)。変動する場合があります
各社製品ページの仕様表をもとにしています(2026年8月6日確認)。RTX 5060 Tiは16GB/8GBの2構成があり容量が異なるので要注意です。
RTX 40シリーズも現行流通中|予算を抑えたい方の選択肢
RTX 40シリーズは、NVIDIA公式サイト上でも現行品として掲載が続いています。上位クラスの50シリーズより、予算を抑えたい方の選択肢になりえます。
| GPU | VRAM | メモリ種別 | 必要システム電源 |
|---|---|---|---|
| GeForce RTX 4090 | 24GB | GDDR6X | 850W |
| GeForce RTX 4080 SUPER | 16GB | GDDR6X | 750W |
| GeForce RTX 4070 Ti SUPER | 16GB | GDDR6X | 700W |
| GeForce RTX 4070 SUPER | 12GB | GDDR6X | 650W |
| GeForce RTX 4070 | 12GB | GDDR6/GDDR6X | 650W |
| GeForce RTX 4060 Ti(16GB) | 16GB | GDDR6 | 550W |
| GeForce RTX 4060 | 8GB | GDDR6 | 550W |
VRAM容量の必要量は、狙うモデルの量子化方式次第で上下します。仕組みはローカルLLMモデル比較の記事で詳しく比較しています。
Ollama・llama.cppはNVIDIAを標準サポート
Ollama公式ドキュメントは、NVIDIAの対応GPUを詳細な一覧で示しています。
llama.cpp公式READMEも、CUDAバックエンド経由のNVIDIA対応をはっきり書いています(2026年8月6日確認)。
迷ったらまずNVIDIAを検討するのが失敗しにくい理由は、ツール対応の情報量が最も厚い選択肢だからです。
AMD Radeon GPUという選択肢|対応はOSと実行ツール次第


AMD Radeonは、使うOSと実行ツールによって対応状況がガラッと変わります。
AMD Radeon公式スペック|VRAMとメモリ帯域幅
AMD公式は、現行のRX 9000シリーズと前世代のRX 7000シリーズの両方を公開しています。世代をまたいで比較できます。
| GPU | VRAM | メモリ帯域幅 | 最小PSU推奨 |
|---|---|---|---|
| Radeon RX 9070 XT | 16GB | 640GB/s | 750W |
| Radeon RX 9070 | 16GB | 640GB/s | 650W |
| Radeon RX 9070 GRE | 12GB | 432GB/s | 650W |
| Radeon RX 9060 XT(16GB) | 16GB | 320GB/s | 450W |
| Radeon RX 9060 | 8GB | 288GB/s | 450W |
| Radeon RX 7900 XTX | 24GB | 960GB/s | 800W |
| Radeon RX 7800 XT | 16GB | 624GB/s | 700W |
| Radeon RX 7700 XT | 12GB | 432GB/s | 700W |
| Radeon RX 7600 XT | 16GB | 288GB/s | 600W |
上の表にあるRadeon RX 9070 XTを搭載したグラフィックボードの一例です。
※ 価格・情報は2026/9/8時点(楽天市場調べ)。変動する場合があります
AMD公式の仕様データベースをもとにしています(2026年8月6日確認)。
RX 7000シリーズは、現行のRX 9000シリーズと並ぶ現役の選択肢。型落ちと侮れません。
Ollama公式対応はLinuxとWindowsで違う



AMDのGPUって、Ollamaで普通に使えるんですか?



使えます。ただし、対応するGPU世代の範囲はOSによって別物です。
Ollama公式ドキュメントによると、AMD RadeonはROCmライブラリ経由で公式対応しています。
Linux版は、RX 9000シリーズを含む幅広い世代を名指しでサポート対象としています。
一方でWindows版の公式リストは、RX 7900〜7600シリーズまでしか含まれていません。
「AMDは対応・非対応」と一括りにはできず、OSごとの確認が欠かせません。
メモリ帯域幅はAMD公式に明記されている
上の表にある「メモリ帯域幅」は、AMD公式ページの仕様表に記載されている値そのものです。
一方、NVIDIA公式の製品ページでは、この項目自体を確認できませんでした。
速さの目安として帯域幅を比べたい場合、確実に比較できるのはAMD製品同士の数値です(NVIDIA公式には同項目の記載がなく、他社と横並びでは比較できません)。
Intel Arc GPUという選択肢|対応を分けるのはツール


Intel Arcは、ツールによって対応情報の厚みがまったく違うのが実情です。
llama.cppがIntel Arcを個別モデル名でサポート
llama.cpp公式のSYCLバックエンド文書は、Intel Arcを個別モデル名で挙げています。
Arc A770・Arc A750・Arc A730M・Arc B580が、Support対象として名指しされています。
Meteor Lake・Arrow Lake・Lunar Lakeの内蔵Arc GPUも、同じ文書内でSupport対象です(2026年8月6日確認)。
型番を名指ししている分、購入前の判断材料が明確です。
Ollamaは汎用Vulkan任せで専用対応表がない
Ollama公式ドキュメントにはIntel専用の対応GPU一覧がなく、汎用のVulkanバックエンド頼みです。
同じ「Intel対応」でも、ツールによって情報の粒度がここまで違います。Intel Arcを検討するなら、まずllama.cpp対応で試すのが確実な選び方です。
Intel ArcのVRAM値は公式サイトで確認できず
Intel ArcのVRAM容量は、Intel公式サイト上で直接確認できませんでした。
販売店の商品名表記によると、Arc B580は12GB、Arc B570は10GBと案内されています。
Arc A770は16GB、Arc A750は8GBという表記も確認できました(2026年8月6日確認)。
見落としがちな電源(PSU)と補助電源コネクタ


GPU本体のクラスが上がるほど、必要な電源(PSU)容量も大きくなる傾向です。
GPUごとに必要システム電源が変わる
先ほどの表のとおり、必要システム電源はGPUのクラスごとに大きく異なるのが実態です。
- 8GBクラス:450W〜600W程度が公式の目安です(AMD製品はやや低め、RTX 5060 Tiの8GB版は600Wとやや高め)
- 16GBクラス:450W〜850Wと幅があります
- 24GB以上:800W以上を求める製品が中心です
手持ちの電源ユニットの容量は、GPUを選ぶ前に一度確認しておくと安心です。
補助電源コネクタの形状も確認する
電源容量が足りていても、補助電源コネクタの形状が合わないケースは珍しくありません。
RTX 5090は、4本の8ピン、または600W対応の新型ケーブルを求められます。
RTX 5060クラスでは、8ピン1本、または300W対応ケーブルという案内です(2026年8月6日確認)。
同じNVIDIAでもクラスが変われば必要な本数が変わるため、型番単位での確認が欠かせません。
上位クラスほどケーブル本数・変換の要否も変わるため、購入前に電源ユニット側の対応を確認してください。
16GBクラスの必要電源の上限にあたる850Wをカバーする電源ユニットの一例です。
GPU買いすぎ注意報|用途から逆算するVRAM選び


ここまで各社のラインアップを見ると、上位クラスが魅力的に見えてくるかもしれません。
用途が決まる前にRTX 5090クラスを買う必要はない
用途が固まっていないのに、先回りしてGeForce RTX 5090クラスを選ぶ必要はありません。
対応さえ確認できていれば、7Bや8Bクラスを試す段階は電源要件を含めても8GB〜12GBクラスで十分です。
電源やコネクタの負担も、GPUのクラスが上がるほど重くなる一方です。
用途から逆算する順番
何をさせたいかを先に決め、そこから必要なVRAM容量を逆算するのが確実です。
用途別のモデルの選び方は、ローカルLLMおすすめモデル比較の記事にまとめてあります。候補モデルが決まってから、この記事に戻ってGPUを選ぶ順番がおすすめです。
ローカルLLM GPUおすすめによくある質問
ローカルLLM用GPUの選び方について、よくある質問をまとめました。
- 結局、NVIDIA・AMD・Intelのどれを選べばいいですか?
-
迷わず選びたいなら、対応ツールの情報が最も厚いNVIDIAが無難な選択肢です。
使いたいツールでAMD・Intelの対応が分かっているなら、選択肢に加えて問題ありません。
- Ollamaを使うなら、AMD RadeonはWindowsでも動きますか?
-
RX 7900〜7600シリーズまでは、Windows版Ollamaの公式リストに含まれています。
最新のRX 9000シリーズは、2026年8月6日確認時点でWindows版の公式リスト外です。
- Intel ArcでローカルLLMは動かせますか?
-
llama.cppを使う場合、Arc A770・A750・B580などが公式にSupport対象です。
Ollamaでは専用の対応表がなく、汎用のVulkanバックエンド頼みという違いです。
- 電源(PSU)は今使っているものをそのまま使えますか?
-
GPUの製品ページに書かれた必要システム電源と、手持ちのPSU容量を見比べてください。
容量が足りていても、補助電源コネクタの形状が合わないケースもあるので要注意です。
- RTX 40シリーズを選んでも問題ありませんか?
-
問題ありません。NVIDIAの現行ラインアップとして、今も掲載が続いています。
50シリーズより予算を抑えたい方には、検討する価値のある選択肢です。
- メモリ帯域幅は気にしなくていいですか?
-
AMD製品は数値が明記されているため、比較材料として使えます。
NVIDIA製品はこの項目自体がなく、公平な比較材料としては使いにくいのが実情です。
まとめ|ローカルLLM GPUおすすめの選び方
ローカルLLM用GPUの選び方について、ここまでの内容を整理します。
判断の軸:VRAM容量だけでなく、対応ツールと電源要件まで確認します。
NVIDIA:50シリーズに加え、予算を抑えたい方向けの40シリーズも現行の選択肢です。
AMD・Intel:ツール・OSごとの対応差を確認すれば、有力な選択肢です。
電源:PSU容量と補助電源コネクタの形状は購入前に必ず確認してください。
この記事に価格は書いていません。金額は変動が早く、確認した時点ですぐ古くなるためです。
だからこそ、公式仕様という変わりにくい情報を軸にしました。迷ったときは、まず何をさせたいかを決めるところから始めてみてください。
用途とGPUの候補が固まったら、あわせて次の記事も確認してみてください。
- ローカルLLM VRAM別早見表:容量クラスごとに動くモデルをまとめました
- ローカルLLMに必要なスペック:必要VRAMの判断方法を解説しています
- ローカルLLMおすすめモデル比較:用途別のモデル選びに使えます
- ローカルLLMをMacで動かす方法:GPU非搭載のMacでの動かし方を紹介しています
- ローカルLLMモデル比較:量子化の仕組みを詳しく比較しています
- ローカルLLMのスペック(カテゴリトップ):GPU・メモリ関連の記事をまとめています
参考資料
GeForce RTX 5090 | NVIDIA公式
GeForce RTX 40 Series | NVIDIA公式






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