悩んでる人日本語ならどのモデルを選べばいいの?



結論から言うと、見るべきはライセンス系統です。
日本語対応モデルは数が多く、ライセンスの緩さもモデルごとに違います。
一方で、同じ開発元でも世代によって商用可否が変わり、見た目だけでは判断できません。
それなら、ライセンス系統ごとにグループ分けして見るのが近道です。
今回は、日本語対応モデルのライセンス系統別8選を整理します。
- 制限なし・Llama2世代・Llama3系・二重ライセンス・独自ライセンス、5系統で見る日本語対応8モデル
- Llama-3.1-Swallowが背負う、Llama側とGemma側の二重ライセンスの中身
- rinna/nekomata-14bの条件付き商用可否と、PLaMo-2・Fugaku-LLMを掲載見送りにした理由
モデル自体はどれも無料で試せます。用途別のおすすめモデル全体は、ローカルLLMおすすめモデル比較で先にまとめています。
本記事はその中の日本語対応だけを深掘りする内容です。まずはライセンス系統の早見表から確認してください。
| ライセンス系統 | 代表モデル | 商用利用 |
|---|---|---|
| Apache 2.0(制限なし) | llm-jp-3ファミリー | 可 |
| MIT(制限なし) | Sarashina2.2ファミリー | 可 |
| Llama 2世代 | ELYZA-japanese-Llama-2-7b-instruct | 条件付き可 |
| Llama 3系 | Llama-3-ELYZA-JP-8B | 条件付き可 |
| 二重ライセンス | Llama-3.1-Swallow-8B-Instruct-v0.5 | 条件付き可(両方満たす必要) |
| 独自ライセンス | rinna/nekomata-14b-instruction | 条件付き可 |
全8モデル比較表とライセンス確認日に答えを置いています。気になる方はそちらからどうぞ。
ローカルLLM日本語|候補を見分ける3つの視点


日本語対応モデルを比較するときは、3つの視点で見ていくと整理しやすくなります。
それぞれ順番に見ていきます。
体験として書けるのはELYZA 7Bのみという前提
日本語目的で実際に試したのは、ELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructのみです。
MacBook Air(M1・16GB)とLM Studioの組み合わせで、2026年7月時点に確認しました。
それ以外のモデルは、実機での動作確認をしておらず、公式リポジトリの情報に基づく紹介です。
本記事は、用途別のおすすめモデル全体のうち、日本語対応だけをさらに深掘りする位置づけです。
公式言語タグで3タイプに分かれる
日本語対応モデルは、公式の言語タグを見ると大きく3タイプに分かれます。
日本語専用設計(英語タグなし)、日英バイリンガル設計(ja, en明記)、多言語対応の一部という3つです。
Qwen3やGemmaのような多言語モデルは、親記事で扱った汎用モデルの多くが該当します。今回は日本語タグが明記されたモデルに絞って紹介します。
ライセンスは系統でまとめて見ると選びやすい
ライセンスは、開発元の会社名だけでまとめると判断を誤ります。
同じ会社の中でも、モデルの世代によって条件が変わる例があるためです。
この記事では、制限なし(Apache/MIT)・Llama 2世代・Llama 3系・二重ライセンス・独自ライセンスの5系統に分けて整理します。
ローカルLLM日本語|制限なしで使える国内モデル3選


まず、Apache License 2.0またはMIT Licenseで、制限なく商用利用できる国内組織発のモデルを3つ紹介します。
- llm-jp-3ファミリーは1.8Bから13Bまで4サイズ全部Apache 2.0
- CALM3-22B-Chatはサイバーエージェント発のApache 2.0モデル
- Sarashina2.2シリーズはMITかつ日本語専用タグの珍しい存在
いずれも実機での動作確認はしておらず、公式情報に基づく紹介です。
llm-jp-3ファミリーは1.8Bから13Bまで4サイズ全部Apache 2.0
llm-jp-3 13B instruct3は、国立情報学研究所(LLM-jp)が公開する国産モデルです。
同ファミリーには7.2B・3.7B・1.8Bという軽量サイズもあります。
ライセンスは全サイズともApache License 2.0(2026年8月1日確認)で、制限なく商用利用できます。
公式の言語タグはen・jaで、GGUF配布も確認できています。手元のメモリで何が動くか気になる方は、ローカルLLMのスペックで目安を確認してください。
CALM3-22B-Chatはサイバーエージェント発のApache 2.0モデル
CALM3-22B-Chatは、サイバーエージェント(cyberagent)が公開する国内事業会社発のモデルです。
ライセンスはApache License 2.0(2026年8月1日確認)で、商用利用に制限はありません。
公式の言語タグはja・en。パラメータ数は22.54Bと、ここまでの中では大きめの規模です。
Ollama公式ライブラリには専用ページがありませんが、コミュニティ配布のGGUF変換(grapevine-AI)は確認できています。
Sarashina2.2シリーズはMITかつ日本語専用タグの珍しい存在
Sarashina2.2-3B-Instruct-v0.1は、SB Intuitions(ソフトバンク系)が公開するモデルです。
ライセンスは全サイズともMIT License(2026年8月1日確認)で、制限なく商用利用できます。
ローカルLLM日本語|同じLlamaベースでも世代で変わる3モデル


ここからは、Metaの Llama をベースにした日本語モデルを見ていきます。世代によって条件が変わる点に注目してください。
- ELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructは実機で日本語を確認したモデル
- rinna/youri-7b-chatも同じLlama 2世代で表示義務なし
- Llama-3-ELYZA-JP-8Bは新世代で表示義務が生まれる
最初は、実機でも試した1台からです。
ELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructは実機で日本語を確認したモデル
日本語目的で実際に試したのが、ELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructです。
MacBook Air(M1・16GB)でも動作は安定していて、日本語の応答に問題は感じませんでした。
検証の詳しい手順や環境は、MacでローカルLLMを動かす方法にまとめています。
ライセンスはLlama 2 Community License(2026年8月1日確認)です。配布時にはNoticeファイルへの帰属表示が求められます。
モデル名の先頭に「Llama」を含める義務や、「Built with Llama」の表示義務はありません。
月間アクティブユーザーが7億人を超える事業者は別途ライセンスが必要という条項もあります。
rinna/youri-7b-chatも同じLlama 2世代で表示義務なし
rinna/youri-7b-chatは、rinna株式会社が公開する日本語モデルです。
ELYZAの2世代前と同じく、ライセンスはLlama 2 Community License(2026年8月1日確認)です。
月間アクティブユーザーが7億人を超える事業者は別途ライセンスが必要という条項のみで、命名義務や表示義務は課されません。
公式の言語タグはja・en。このモデルは実機での動作確認はしておらず、公式情報に基づく紹介です。
Llama-3-ELYZA-JP-8Bは新世代で表示義務が生まれる
Llama-3-ELYZA-JP-8Bは、同じELYZAブランドの新しい世代にあたります。
ライセンスはLlama 3 Community License(2026年8月1日確認)です。
Llama 3系の条件を引き継ぐため、モデル名の先頭に「Llama」を含める義務と「Built with Llama」の表示義務があります。
同じELYZAブランドでも、Llama 2ベースかLlama 3ベースかで表示義務の有無が変わります。
両モデルを合わせて紹介する際は、この違いを混同しないよう気をつけてください。このモデルも実機での動作確認はしていません。
ローカルLLM日本語|Swallowが背負う2つのライセンス


ここでは、Llamaベースの中でも特に注意が必要な1台を取り上げます。



SwallowってLlamaベースなんだよね?Built with Llamaだけ気をつければいいの?



実はそれだけでは足りません。Gemma側の条件も同時に満たす必要があります。
本記事の目玉として、詳しく解説します。
Llama-3.1-Swallow-8B-Instruct-v0.5は二重ライセンスタグを持つ
Llama-3.1-Swallow-8B-Instruct-v0.5は、東京科学大学(tokyotech-llm)が公開するモデルです。
公式リポジトリには、Llama 3.3 Community LicenseとGemma利用規約の両方のタグが付いています。
2026年8月1日に再確認しましたが、2026年7月25日時点の実査から変更はありません。
公式の言語タグはen・ja。パラメータ数は8.03Bで、GGUF配布(mmnga)も確認できています。
具体的に何が二重で求められるのか
Llama 3.3側の条件は、月間アクティブユーザー7億人超の事業者への別ライセンス義務です。
加えて、モデル名の先頭に「Llama」を含める命名義務と、「Built with Llama」の表示義務もあります。
一方、Gemma側の条件はProhibited Use Policy(禁止事項ポリシー)への準拠です。
どちらか一方ではなく、両方の条件を同時に満たす必要があります。
商用利用を検討する場合は、必ず両方のライセンス原文を確認してください。
ローカルLLM日本語|条件付き商用可1件と掲載見送り2件の理由


ここでは、ライセンス条件がやや複雑な3モデルを取り上げます。商用可否はいずれも確定済みです。
nekomataは条件付き可として8選に含め、PLaMo-2とFugaku-LLMはゲート認証を理由に見送りました。
それぞれの理由を順番に見ていきます。
rinna/nekomata-14b-instructionは条件付きで商用利用できるモデル
rinna/nekomata-14b-instructionは、Qwen 1.0世代をベースにしたモデルです。
ライセンスはTongyi Qianwen License Agreement(2026年8月3日確認)で、商用利用は条件付きで可能です。
- 月間アクティブユーザーが1億人を超える製品・サービスは、別途ライセンス申請が必要です
- 再配布する場合は、Noticeファイルへの帰属表示を残す義務があります
- 出力を、他の大規模言語モデルの改善に使うことは禁止されています
MAUの閾値はLlamaの7億人より緩やかですが、公式のライセンス原文は必ず確認してください。
PLaMo-2-8B・Fugaku-LLM-13Bはゲート認証必須で掲載除外
Preferred NetworksのPLaMo-2-8Bは、Hugging Face上でゲート認証(要ログイン・要同意)が必要です。
富士通・理化学研究所ほかのFugaku-LLM-13B-instructも同様にゲート認証が必要です。
PLaMo-2-8Bのライセンス(PLaMo Community License)は商用利用できます(2026年8月3日確認)。
条件は、年間売上高10億円以下かつ公式フォームでの登録です。
Fugaku-LLM-13B-instructのライセンス(Fugaku-LLM Terms of Use)も商用利用できます(2026年8月3日確認)。
ただし再配布する場合は、規約全文の同梱と改変箇所の明示が必要です。
どちらもライセンス自体は商用可能ですが、ゲート認証という手間があるため本記事の8選には含めていません。
利用を検討する場合は、Hugging Face上でログイン・同意のうえ、公式のライセンス原文を確認してください。
なお、Stockmark-100bやkarakuri-lm-8x7bのような100B級・MoE構成のモデルも公式に存在します。
ただし規模がコンシューマー機材向けではないため、本記事では参考枠にとどめます。
ローカルLLM日本語|全8モデル比較表とライセンス確認日


最後に、ここまで紹介した8モデルを、ライセンスと確認日つきで一覧にまとめました。
まずは比較表から確認してください。
全8モデル比較表
| モデル名 | 開発元 | パラメータ数 | ライセンス(確認日) | 商用利用 | 公式言語タグ |
|---|---|---|---|---|---|
| llm-jp-3ファミリー(1.8B〜13B) | 国立情報学研究所 | 1.87B〜13.71B | Apache License 2.0(26年8月) | 可 | en, ja |
| CALM3-22B-Chat | サイバーエージェント | 22.54B | Apache License 2.0(26年8月) | 可 | ja, en |
| Sarashina2.2ファミリー(0.5B〜3B) | SB Intuitions | 0.79B〜約3B | MIT License(26年8月) | 可 | ja(単独) |
| ELYZA-japanese-Llama-2-7b-instruct | ELYZA | 約7B | Llama 2 Community License(26年8月) | 条件付き可 | ja, en |
| rinna/youri-7b-chat | rinna | 6.74B | Llama 2 Community License(26年8月) | 条件付き可 | ja, en |
| Llama-3-ELYZA-JP-8B | ELYZA | 8.03B | Llama 3 Community License(26年8月) | 条件付き可 | ja, en |
| Llama-3.1-Swallow-8B-Instruct-v0.5 | 東京科学大学 | 8.03B | Llama 3.3 Community License+Gemma利用規約(26年8月) | 条件付き可(両方満たす必要) | en, ja |
| rinna/nekomata-14b-instruction | rinna | 14.17B | Tongyi Qianwen License Agreement(26年8月) | 条件付き可 | ja, en |
ライセンスは変更される場合があります。商用利用前は必ず公式リポジトリで最新条件を確認してください。
OllamaやLM Studioの公式掲載はまだ少ない
今回紹介した8モデルは、いずれもOllama公式ライブラリとLM Studio公式カタログに専用ページがありません(2026年8月1日確認)。
一方で、コミュニティ配布者(mmnga・grapevine-AI)によるGGUF変換は主要モデルで確認できています。
ローカルLLM日本語モデルによくある質問
日本語対応モデル選びに関するよくある質問をまとめました。
- 結局、日本語なら最初に何を試せばいいですか?
-
実機で日本語の動作を確認しているELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructが無難な選択肢です。
- 商用利用できる日本語モデルはどれですか?
-
制限なく使えるのはApache License 2.0のllm-jp-3・CALM3-22B、MIT LicenseのSarashina2.2です。
ELYZA・youri・Swallowは条件付き可のため、比較表で個別に確認してください。
- Llama-3.1-Swallowの二重ライセンスとは具体的に何ですか?
-
Llama 3.3 Community LicenseとGemma利用規約、両方の条件を同時に満たす必要があるという意味です。
- 一番軽い日本語モデルはどれですか?
-
公式に確認できた中では、Sarashina2.2-0.5B-Instruct-v0.1が最も軽量です。
- Ollamaでそのまま使えますか?
-
今回紹介したモデルはOllama公式ライブラリには掲載されていません。
ただしコミュニティ配布のGGUFを使えば、アプリ内検索経由で利用できる場合があります。
- rinna/nekomata-14bは使っても大丈夫ですか?
-
条件付きで商用利用できます。MAU1億人超の製品は別途ライセンス申請が必要です。
帰属表示など細かい条件もあるため、利用前に公式リポジトリでライセンス原文を確認してください。
- PLaMo-2やFugaku-LLMは紹介しないのですか?
-
どちらも商用利用は可能ですが、Hugging Face上でゲート認証(要ログイン)が必要です。
手軽に試しにくいという選定基準から、本記事の8選には含めていません。
まとめ|ローカルLLM日本語モデルはライセンス系統で選ぶ
日本語に強いローカルLLMについて、ここまでの内容を整理すると次の通りです。
体験の範囲:実機で日本語を確認したのはELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructのみです。
制限なし:llm-jp-3・CALM3-22B・Sarashina2.2はApache/MITで商用利用に制限がありません。
要注意:Llama-3.1-Swallowは二重ライセンス、rinna/nekomata-14bは条件付き可です。
迷ったら、まずELYZA-japanese-Llama-2-7b-instructを試してみてください。
実機での動作実績があり、日本語の応答にも問題を感じなかったためです。
商用利用を前提にするなら、制限のないllm-jp-3やSarashina2.2も候補になります。
用途別のモデル選びやMacでの動かし方が気になったら、次の記事もあわせて確認してみてください。
- ローカルLLMおすすめモデル比較:汎用・軽量・コーディングを含めた用途別12選を確認できます
- ローカルLLMをMacで動かす方法:ELYZA-japanese-Llama-2-7bの実機検証の手順を確認できます
- ローカルLLMでできること・できないこと:日本語モデルの実用範囲を整理しています
- ローカルLLMとクラウドLLMの違い:性能差が生まれる理由を詳しく確認できます



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